行雲流水

エッセイ

ガンダムオルフェンズのミカヅキを弔う息子

3日間かけて、息子(5歳)にアニメ『ガンダムオルフェンズ』を全話見せた。飛ばし飛ばしだったが、思いの外楽しんでくれたようだ。

17時、私と妻息子の3人で近所のYAMADA電気へ出かけた。おもちゃ売り場の一角にオルフェンズの主人公(ミカヅキ)が乗っていたガンダム(バルバトス)のプラモデルがあった。息子に見せたら、「ほしいほしい」とプラモの箱を手に取るなり、胸に抱えた。

家に帰るやいなや、「作って」とせがんでくる。一緒に作ることとお風呂に入ってからの条件を出し、プラモ作りを約束。入浴後、椅子を並べて一緒に作り始めた。そういえば、一緒に遊ぶことはあっても、一緒に何か作るのは初めてかもしれない。

プラモを作りながらオフフェンズの感想を聞いてみる。
「誰が一番好き?」
「ミカヅキ!」
「最後、負けて死んじゃったね。どうだった?」
「悔しかった。俺、めっちゃ悔しかった」
笑顔で答えていたが、好きなキャラが死んだことへの悲しみが滲んで見えた。もしかしたら、主人公ミカヅキが乗っていたガンダムを作るのは、息子なりの弔いなのかも知れない。

深夜1時。睡魔に負けた息子は、カーペットの上で眠りについている。今夜は徹夜になりそうだ。

 

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