行雲流水

エッセイ

タピオカとの格闘

先日、あるカフェでタピオカ入りの飲み物を注文した。実は私、タピオカが好物だ。あのぷにゅぷにゅとした食感がたまらなく好きだ。まるで、男性が大好きな女性の○○○○を彷彿とさせる。

 

それはともかくとして、私はタピオカ入りの飲み物を注文した。大抵この手の飲み物には、ストローが付いてくる。当然、今回も付いてきた。だが、なにか変だ。その異変は飲んでいてすぐに気づいた。ストローのサイズが通常サイズだったのだ。普通、タピオカ入りの飲み物の場合、ストローは通常のストローより太いものが渡される。そうでなければタピオカがスルスルとストロー内を流れないからだ。

 

しかし今回私が渡されたのは、通常サイズのストロー。タピオカがストロー内で詰まるのは自明の理。いつもの吸引では、タピオカにありつけない。そこで、力いっぱい吸い込む。すると、口の中にタピオカが勢いよく飛び込んでくる。ちょっと快感♪
ストロー内で二つ詰まったらそれはそれは大変だった。2、3分格闘して、ようやくタピオカにありつける。
すべて飲み干すのに30分以上要した。その頃にはすでに肩で息をするようになっていた。

 

カフェの片隅で、タピオカを食べるために汗をかいている奴は世界ひろしといえども私ぐらいだっただろう。
私は妙な達成感を抱え、カフェを後にした。