行雲流水

エッセイ

2014-01-01から1年間の記事一覧

椿はツンデレな花

夜道を歩いていたら、椿が数輪咲き始めていた。 椿を見るたび、私は冬のが訪れを感じる。椿は、ツンデレな花だ。椿は真冬に咲く。まるで「私、みんなが咲く春や夏ではなく、冬に咲きますから。そこらの花と一緒にしないでくださいます」と言外しているようだ…

猫とにぼし

滋賀にいる弟子から日本酒が届いた。それも地酒が5本も。師弟関係をよく心得た弟子だ。うむ。せっかくなので、肴と一緒に飲むことにした。何か適当な肴はないかと台所を調べていたら、にぼしが出てきた。酒の肴としてはイマイチだが、ないよりはマシか。むし…

お宮参り

10月26日、妻の実家近くにある神社へお宮参りに行く。祖母と祖父、私と妻の、そして息子の5人で。私はもっぱら写真撮影係。息子を抱く、祖母と妻の写真をフォト。ついでに妻に私の写真もフォトしてもらう。息子は泣かずに大人しくしていた。すくすくと育つよ…

革靴の傷口と私の心

街に出掛けた。お気に入りの革靴を履いて。道中、爪先を傷つけてしまった。傷口の大きさ分、私の心は落ち込んだ。街に着き、革靴を購入したお店に立ち寄る。「この傷、直りますか?」。「たぶん大丈夫だと思います」。店員は私の靴を預かり、奥に引っ込んで…

息子が産まれる。

待合室。私はソワソワして椅子に腰を落ち着かることができないでいた。妻が手術室に入ってから一時間ほどで子どもと対面できると聞き、その時を心待ちにしているのだ。もう45分が経過しようとしている。その時は、直ぐそこまで迫っている。あぁ、刻々と時が…

手術室へ

手術室が空くのを今か今かと病室で待っていた。13時30分、看護婦が病室に入り妻にこう告げた。「14時から、始められるそうです」。横で聞いていた私の心臓の鼓動が早くなる。私が手術を受けるわけではないのに、なぜか心がはやる。心配と不安と期待と喜びの…

病院へ向かう

2014年9月9日9時30分頃。青く透き通った秋晴れの空。まるで今日という日を歓迎しているかのようだ。今日は、息子か娘に出逢える日だ。今、妻のいる病院へと向かっている。一ヶ月間の入院生活、妻はよく耐えた。質素な食事に娯楽のない日々。効果の薄い促進剤…

たったの30分でクリティカル・シンキングを会得した流れ

※クリティカル・シンキングとは、あらゆる情報に対して批判的な思考を働かせて分析する習慣を指す。逆にあらゆる情報を無批判に受け入れているならば、クリティカル・シンキングが欠如した状態である。 私がクリティカル・シンキングを会得するまでの流れを…

面倒くさがり屋の私とレトルトカレー

私は極度の面倒くさがり屋だ。そのため、料理などと言うものをしたためしがない。妻がいないときは、外食するか、弁当を買うか、レトルトカレーを食べるかしている。妻が数日家を空けることになった。さて困った。妻の料理が食べられない。しかも、今回はか…

夢とのシンクロ率

今朝、夢を見た。可笑しな夢だ。あまりにも可笑しかったので夢の中で大笑いをした。夢の外でも大笑いをしていたようだ。自分の笑い声で目が覚めた。

こんにゃくカレーを食べる

今日、昼食と夕食に、こんにゃくカレーを食べた。低カロリーのためダイエットにも効果的。もう飽きた。※こんにゃくカレーとは、レトルトのカレーに糸こんにゃくを混ぜたもの。カレーうどんのようにすすって食べる。

雨日の珈琲とタルトとショパンと

8月5日の午後2時、私の仕事部屋は雨音がうるさく響いていた。仕事が一区切りつき、ティータイムを取ることに。コーヒーメーカーで豆を挽き、タンクに水を注ぐ。あとは勝手にコーヒーメーカーが珈琲をこしらえてくれる。珈琲ができ上がるまでの間、冷蔵庫の中…

花火の音

ドン。ドン。ドォ~ン。花火の音が我が家に響いた。どうやら、どこか離れた場所で花火大会が催されているようだ。音は聞こえて来るが、肝心の花火の姿は山に隠れて一切見えない。今頃、花火の打ち上げ場は見物客でごったがえしているに違いない。浴衣を着て…

私のジョニーとLサイズのパンツ達

UNIQLOの下着売り場でパンツを眺めている。家着を一着買いに来ただけなのに。「Lサイズ」と一人ぼやきながら、Lサイズのパンツに手を伸ばす。今履いているのはMサイズなのにも関わらず。認めよう。6kgの体重増がさすがに堪えた。Mサイズのパンツは限界に達し…

私が女性をチラチラ見てしまうのは、女性が芸術作品だからである

私は女性をチラチラと見る癖がある。街ですれ違う女性やエレベーターで一緒になった女性、信号待ちしている女性やカフェでお茶をしている女性。いつも目で追いかけてしまう。なぜだろうと考えた結果、一つの答えに辿り着いた。私は女性を芸術作品として見て…

雨の日の過ごし方

雨の日に咲く、傘という名の花。ビルの窓からその花を眺める。そこが一番綺麗に見えるからだ。しつこく降る雨も湿った空気も、傘花いっぱいの色景色を眺められるなら、そんなに悪いものでもない。 新調した傘を差して、自分も景色の一部になる。天気と裏腹に…

そこにサッカーボールがあったから

夜の散歩道。いつも歩くコースの横に小さなグランドがある。日中、子ども達がサッカーや野球をして遊ぶ場所として使われている。夜は誰にも使われることもなく、しんと静まりかえっている。グランドの片隅にサッカーボールが一つ転がっていた。きっと何処か…

暇だから、近所にオープンした「UDON CAFE」に行ってみた。

2日前の27日、近所に「UDON CAFE」なるお店がオープンした。店名だけでは、食事処なのかカフェなのかよくわからない。いや、そんなことはどうでもいい。なぜ、うどんにカフェなのか。うどんには珈琲ではなく、日本茶だろう。いやまさか、うどん汁の代わりに…

この匂い、私は知っている

糠漬けの糠を練る。これは私の日課だ。きゅうりに人参、ナスに大根。とりわけ、きゅうりは私の好物だ。そのため、糠漬けの半分以上がきゅうりとなる。今日も昨夜漬けたきゅうりを取り出して漬かり具合を見る。うん、いい塩梅だ。漬かり終えたきゅうりをボー…

そこに鉄棒があったから

1か月前、近所に大きな遊戯施設が建てられた。どんなものかと一度は入ってみたいと思ってはいたが、18時に閉館するため、なかなか時間の折り合いがつかずにいた。今日の夕刻、仕事が煮詰り、頭を休めようと散歩に出掛けた。いつもの散歩コースに遊具施設があ…

夕食のお弁当と半額シール

17:50。家から徒歩5分のスーパーに行く。夕食のお弁当を買うためだ。お弁当売り場に行くと、バイト君が半額シールをペタペタと商品に貼っていた。私が食べたい魚弁当にまでシールの手がまだ及んでいない。棚陰に隠れてそっと見守る。シールを一枚貼るだけで…

お気に入りのご飯茶碗

私には、お気に入りのご飯茶碗がある。デパート福屋で吟味して選んだ唐津焼のご茶碗だ。ご飯を食べる際、いつも愛用している。私が美味しそうにご飯を食べていると、「いいなぁ~、いいなぁ~」と、妻が羨ましそうにご飯茶碗を見つめてくる。「私にも少し使…

真夜中だから、中二病的なことを書いてみた

「魔法」は、アニメや漫画の世界だけにある空想物ではない。私たちが住むこの世界にも実在する。そして私たちは日常的に「魔法」を使い、日々生活している。その魔法とは何か。それは「嘘」である。「嘘」は、実在しない何かを実在させる力がある。その逆も…

にぼし

「にゃー」と家の外から可愛らしい声が聞こえてくる。窓を覗いてみると2匹の子猫が庭に寝転がっていた。一匹は茶と白の混色、もう一匹は全身まっ黒。私は窓を開け「おいで、おいで」と優しく呼んだ。黒い子猫が私に気づき窓に近づいてきた。窓に手をつき「に…

無臭のトイレットペーパー

ホームセンターにトイレットペーパーを買いに行った。妻にお使いを頼まれたからだ。種類豊富に並んでいるが、そのほとんどは香り付きである。無臭のトイレットペーパーを探しているのだが、見つからない。だんだん腹が立ってきた。なぜ、トイレットペーパー…

一面銀世界

昨晩、雪が降った。ひらひらと舞う雪ではなく、頬を打つような雪だ。「明日は積もるな」。心を躍らせ、夜空を見上げた。朝、目が覚める。すぐに私はカーテンの前に立った。カーテンの向こう側は一面銀世界が広がっているはず。昨晩よりも激しく心は踊り出し…

ご飯のおかずは、綾瀬はるか

今日、妻がいない。広島に出掛けているためだ。というわけで、昼食は自分で用意しなければならない。だが私は自他共に認める面倒くさがり屋である。当然、料理などするはずがない。一人での昼食は、ご飯に卵や納豆をかけて食べるか、スーパーの弁当を買うか…

ビラ配りの女性と冷たい風

初雪の降った翌日、私はぷらぷらと街に赴いた。人通りの多い交差点に差し掛かると道行く人にビラを配っている女性がいる。いつもはビラなど受け取らない私だが、こんな寒いなかビラ配りをしている姿に心を動かされたのか、ビラをもらってもいいと思えた。近…

どうやら風邪のようです

38℃の熱が出た。年末か年始に、私は必ず風邪をひく。かれこれ10年近く続いている。私からしたら、年一度行われる催しのようなもの。今回は年始に催しがやって来た。はじめは胃もたれからだった。昨晩食べ過ぎたのが原因かと思い、しばらく様子を見たが一向に…

いくら健康な私でも

これはもはや病気と言うほかあるまい。2か月前に10本あったウィスキーボトルがなくなっていた。足が生えて勝手にどこかへ行ったのではない。気がつくと私がすべて飲み干していたのだ。いくら肝臓と眼とチ○コが強いの私でも、さすがにこれでは身体を壊すと思…