行雲流水

エッセイ

猫の貯金箱

台所の横の棚には、猫の置物がある。それも一番高い所に。
妻が背伸びをして何やら猫の置物に500円玉を入れていた。それを偶然見て、貯金箱だと分かった。どうやら、いつも隠れて500円玉を貯金していたらしい。
「見たな! 絶対に使わないでよ!!」と念を押された。妻は貯金箱をシャカシャカと振りながら、「結構貯まってきたのよ」と笑みを浮かべた。
それから私も妻に隠れてこっそり500円玉を入れるようにした。

 

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