行雲流水

エッセイ

TSUTAYAで『なめこ』のガチャガチャ

妻の付き添いでTSUTAYAに来た。
何かをレンタルするために来たのでなければ、本を買うために来たのでもない。店前に並んでいるガチャガチャをするために来たのだ。

 

妻は、『なめこ』というキャラクターグッズにハマっている。文字通り、食べ物の〝なめこ”をモチーフにしたキャラクターだ。妻はそれを可愛いと言うが、私にはさっぱり分からない。とにかく、その『なめこ』とやらのガチャガチャをするのに私は付き添われたのだ。

 

ガチャガチャを回すのが私の役目だ。私はいつもその役目を任される。どうやら私は運が良く、妻がするより欲しい物が手に入るらしい。
妻が言うには、『白いなめこ』と『レアなめこ』があるらしく、その2つが欲しいとのこと。ガチャガチャに200円を入れて1回まわす。1回目で『レアなめこ』が出た。2回目は外し、3回目で『白なめこ』も手に入った。妻は子供のように目を丸くして笑みをこぼした。気を良くした私は、もう4回やらせてもらい、再度『白なめこ』と『レアなめこ』を手に入れた。お姉ちゃんにもあげる分ができたと妻は微笑んだ。
妻と私は来るときよりも足取りを軽くし、TSUTAYAを後にした。

 

帰宅後、パソコンで『なめこ』を調べてみたら、『なめこの歌』というものを発見した。12,500,000回以上も再生されており、驚いてクリックしてみる。ただただ、どうでもいい歌だけが流れていた。