行雲流水

エッセイ

知ったかぶり

ガキの頃の俺は、ひどい知ったかぶりだった。

えっ、俺がどれだけ知ったかぶりだったか知りたいって?
しょうがないな、教えてやるよ。

小学生の頃、おそらく、3、4年生だったかな、下校中、車に乗った知らない人から道を尋ねられたんだ。「○○に行きたいんですけど。どう行ったらいいか分かりますか?」って。

ぶっちゃけ、訊かれた場所、俺、知らなかったんだよ。でも俺はこう答えたんだ。「あぁ、そこでしたらね、この道をまっすぐ行って、3つ目の信号を左に曲がるんですよ」。相手は、「そうですか、ありがとうございます。お陰で助かりました」と、きちんと礼まで言ってくれた。


その車が走り去るのを見届けて、俺は自分のしでかしたことに気づいたんだ。だって、3つ目の信号に突き当たる前に、次の信号でもう突き当たりなんだぜ! 相手は幻の信号2つ探す羽目になるんだぜ!! 俺はもう居た堪れなくなって、そのまま走り去ったのさ。あの時のことを今でも覚えているよ。

若気の至りってやつさ。
そんなことって、みんなもあったよな、な?

多分、この記事、後で消すかも、、、。