行雲流水

エッセイ

ウォーキングシューズと私

深夜、海辺をウォーキングしていると、「パコッパコ」と妙な音が聞こえてきた。どうやら私のシューズから鳴っているようだ。変なものでも引っかけたのかと靴裏を見たが、何も引っかかっていない。まじまじと見てみたら、右足の靴底が少し外れていた。

履いて歩くだけで姿勢が良くなるという謳い文句に魅かれて購入したシューズ。そういえば・・・・・・と、先週、整体を受けに行ったことを思い出した。整体師のおじいちゃんに「右足と左足では1センチぐらいズレてるね」と言われた。背中も腰も首も曲がっていた。ポキポキとあちこち鳴らされた。

毎日、3~5キロ歩いているのだが、私の身体は歪みだらけだ。心も歪んでいるのはそのせいか。
シューズを購入して半年経ったぐらいだが、もう寿命がきたのか。結構高かったのに。

しんとする夜道、「パコッパコッパコッパコ」と靴音を響かせながら、トボトボと家路を歩いた。