行雲流水

エッセイ

ソフトクリームとシャーベット

広島某日。散髪を終えて美容院のドアを開けると、外はサウナのような暑さだった。ここ広島は、気温が高いだけではなく湿度も高い。湿り気の強い夏を体感するには最適な場所だと思う。

うだるような暑さを和らげようと、美容院の近くにあるお好み焼き屋に足を伸ばした。ここは、お好み焼き屋にもかかわらず、なぜかソフトクリームを推している珍しいお店だ。お持ち帰りもできるため、ソフトクリーム(大)をひとつ注文して外で食べることにした(ソフトクリームだけで店内にいるのは気が引けるので)。

建物の影の下、ペロペロと舐める。推すだけのことはあって濃厚な味だ。特に私が好きなメイプルシロップの味が強くきいていて美味しい。

ものの1分だったと思う。ポトポトとソフトクリームが垂れてきた。この暑さに超速度でとけ始めているのだ。舐めてはすすり舐めてはすすりを繰り返し、5分もかからず完食した。

近くにアイスクリームの自動販売機があったので、PETでくるまれているシャーベットを買った。