行雲流水

エッセイ

シンガポールを堪能

今日の仕事が片付き、一休みしてから食事に出ることになった。今日は、Fさんがシンガポールの屋台に連れて行ってくれると言う。

タクシーに乗り、15分先の目的地に到着。屋台と言っても日本の屋台とは趣が少し違う。日本の屋台は、路上に店々が独立して並んでいるが、こちらは店舗同士がくっついており、大きな屋根が全体を覆っていう。イメージとしては、「屋外のフードコート」といった感じだ。

適当な場所を探して席につく。本来なら、ここから一人一人がお店を周って、好きなものを注文するのだが、なにせ、英語の話せない面々である。仕方なく、売り子のおばちゃんが持ってきたメニューから選ぶことになった。

メニューには、焼き鳥をはじめ、貝料理やエビ料理など、何となく味のイメージが湧くものがいくつか並んでいる。自然とそれに注文が集中する。私もエビ料理を注文した。

様々なシンガポール料理が運ばれてくる。どれも日本にはない味付けだ。なんだか、シンガポールを堪能している気になる。そういえば、シンガポール料理を食べるのは、今日が初めてだった。最後に私が注文したエビが運ばれてきたのだが、思った以上に大きい。だが、中々の美味だったため、難なく平らげることができた。

食後、シンガポールの夜景も案内され、十二分に楽しい夜を満喫した。ありがとうFさん。

ホテルに到着後、私の部屋でスタッフと軽い雑談をすることに。私の部屋に入るなり、会計をしたMさんが、「ロブスター、バカみたいに高かったから」と言い出した。「ロブスターってなに?」と聞き返したら、「最後に出てきたエビがあるでしょ。あれがロブスター。あれだけで日本円にして3.6万円したから」。胃に入れたロブスターをリリースしそうになった。

日本の屋台とは趣が少し違うといったが、あれは屋台の様式だけの話ではない。万単位の料理をぶっ込んでくる点も日本とは違うのだ。私たちは思った以上にシンガポールを堪能したようだ。